2024.5.27
-Story04- 「すごいアイスを一人でも多くに」 バトンを受けたバイヤーの思い
およそ1年前に始動した組合員さんと作るアイスクリーム開発プロジェクト。ついに商品が完成し、宅配トドックでは既に初回注文分のお届けがスタート、店舗でもいよいよ6月3日に販売を開始します。本連載の最終回は、商品供給の最後のかなめとなるバイヤーに話を聞きました。
—本日は、店舗のパンや冷凍食品を担当する安樂辰郎さんと、宅配トドックのお菓子・アイスを担当する梅津悠佑さんからお話を伺います。よろしくお願いします。
安樂・梅津 よろしくお願いします。
—さっそくですが、今回の商品開発プロジェクトを聞いたときにどう思いましたか?
安樂 商品開発という意味では、これまでも組合員理事さんに定例の開発会議に参加してもらい、商品に関するご意見をいただいていました。ただ今回のように、アイデア出しから試食、パッケージデザインにいたるまで、ガッチリ商品開発に携わっていただいたのは初めてじゃないでしょうか。
梅津 企画の立ち上げから完成まで1年を超える壮大なプロジェクトとなりました。このようにエンドユーザーである組合員さんとイチから積み上げていきながら要望にお応えできたというのは、コープさっぽろとしてもすごく価値のある取り組みになったと思います。
—実際に召し上がりましたか?
安樂 はい。先日、ひと足先に試食しました。専門店レベルの味だなっていうのが、率直な感想です。何より驚いたのが、とうきびの粒。専門店であればアイスの中に粒を混ぜ込んだり、上からトッピングするのは珍しいことではないかもしれないけど、市販のカップアイスでここまでしっかりした形で粒が入っている商品を食べたのは初めてです。もう素直に「すごい!」、と。とうきびの粒のシャリッとした食感があるおかげで、最後のひと口まで飽きることなく楽しめました。
梅津 まったく同感です。いい意味で期待を裏切られましたね。
—今回、製造は小樽のさくら食品が協力してくれました。
安樂 さくら食品というと素材を大切にしたアイスクリームを、長年にわたって作っているという印象があります。酪農王国・北海道の生乳にほれ込み、輸入原料を使うことなく、原材料選定とおいしさを生み出す製法にとことんこだわっていると聞きます。
梅津 製造工程では、生乳をはじめとする原料の風味をそこなわないギリギリの温度で材料を煮込み、ゆっくり低温で混ぜ続けて熟成させてから、ふわっふわの口どけになるようフリーザーで空気を混ぜ込み、出来あがったアイスクリームは循環凍結でおいしさをギュッと閉じ込める。そうした技術が、今回の商品でも生かされています。
—改めてこの商品の強みは何だと考えますか?
安樂 一番の強みは、組合員さんと一緒に作ったということに尽きます。組合員さんとの距離が近いコープさっぽろじゃなければできない取り組みでした。2番目は、やはりとうきびの粒感。市販のカップアイスではここまではできない、唯一無二の商品です。3番目は北海道産への強いこだわり。素材の力がおいしさを支えています。
—店舗では248円(税込)で販売します。
安樂 一般的なカップアイスが128円ぐらい。中価格帯で158円前後。100円台後半、さらに200円を超えるとなるとプレミアムクラスです。「北海道産とうきびアイス 粒入り」は、名前の通り北海道産とうきびや黄金そだちの別海牛乳を使用している点からも、十分にこのポジションで勝負できる商品だと考えています。
梅津 業界でもおそらく初めての粒入りとうきびアイスですし、本物志向の味わいを含めて、「自分へのごほうび」にしていただけるクオリティに仕上がったと思います。
安樂 安全・安心な北海道産の素材を使用し、とうきびの自然な甘さを生かしたアイスですから、子育て世代にもおすすめしたいですね。
—組合員さんによるアイデア出しからスタートして、さくら食品の協力のもとで商品を開発し、ブラッシュアップを繰り返して今にいたります。皆さんがつないだバトンを受け取ったわけですが、どんなふうに販売していきたいですか?
梅津 宅配トドックでは5月第5週より取り扱いを開始しました。次は6月第4週、7月第1週、8月第1週を計画しています。7月第1週では『mimiyori』という新しい媒体を使って「北海道産とうきびアイス 粒入り」をご案内します。『mimiyori』は商品の細部まで掘り下げて紹介できる紙面構成なので、とうきび粒のゴロゴロ感や素材の良さといった商品の魅力をしっかりとお伝えしたいと考えています。
安樂 商品を掘り下げて紹介できるのは宅配トドックの強みですよね。一方で店舗では、A3サイズの手描きPOPや縦のれんで売場を作って、ビジュアルで直感的にアピールできたらと考えています。それと、今回チャレンジしようと思っているのが「号外」です。
—号外……ですか?
安樂 そうです、新聞の号外です。「なるほど商品におすすめアイスクリーム爆誕!!!」といった見出しをつけたポスターを売場に貼って、「北海道産とうきびアイス 粒入り」の誕生をお伝えするのと同時に、たとえば発売日の6月3日には同じ紙面を手に取りやすいサイズにして組合員さんに配ったら面白いなと思っています。
—最後に、今回のプロジェクトを振り返っていかがでしょうか。
梅津 商品開発に携わった組合員さんには、自分たちの思いが詰まった商品としてぜひ愛着を持って受け入れていただきたいですし、商品そのものが非常に高い完成度ですから、直接開発に関わっていない組合員さんにもぜひ手に取って、そのおいしさを体感してほしいと思います。
安樂 私たちコープさっぽろは「つなぐ」をテーマに事業を行っていますが、今回は商品開発のプロセスの中で組合員さんの声をいただいたり、コープさっぽろとしてグループ企業と連携しながらその期待に応える努力をしてまいりました。商品を通して「つなぐ」を実践できた、そう感じています。機会があれば、第2弾、第3弾の商品開発にもチャレンジしてみたいです。
—安樂さん、梅津さん、ありがとうございました。繰り返しとなりますが、「北海道産とうきびアイス 粒入り」は6月3日にいよいよ店舗での販売がスタート。宅配トドックでは6月第4週、7月第1週、8月第1週で注文が可能です。店舗・宅配あわせて2万個限定販売です。お見逃しなく!